大阪企業家ミュージアムは、商都・大阪の発展を陰で支えた企業家たちの軌跡や、その精神、産業発展の歴史を広く紹介するミュージアムです。“モノづくり”や“サービス”の分野で躍進してきた大阪独自の企業文化や起業家精神に多角的にスポットを当て、ビジネスや歴史を学びたい人だけでなく、広く一般にも新しい気付きや感動を与えています。
同ミュージアムは、ビジネス街・本町エリアという大阪経済の中心地に2001年4月、公益財団法人大阪産業局によって開設されました。展示の中心は、大阪ゆかりの偉大な企業家たち約100名の足跡や創業当時の逸話、企業の成長ストーリーなどです。たとえば、“経営の神様”松下幸之助(パナソニック創業者)、東洋紡創業の一翼を担った網島喜兵衛、ダイキンやオムロン、サントリーなど世界的企業の初代経営者たちの「挑戦」の道が、貴重な写真やパネル資料、再現展示を通じて分かりやすく紹介されています。
展示は時代ごとに構成され、近代産業勃興期から戦後復興、高度成長期、現代に至るまでの大阪の産業変遷を、「人」に焦点をあてて描き出しています。また、創業時の苦労や逆境を乗り越えたエピソード、チャレンジ精神やリーダーシップ、理念や社会貢献のあり方など、現代のビジネスにも活きる“ヒント”が豊富に盛り込まれています。
さらに、体験型展示やインタビュー映像コーナーも設けられており、来館者は起業家のリアルな声や思いにも触れることができます。「大阪商人魂」や、地域の伝統と革新を融合させて発展してきた大阪経済のダイナミズムなど、教科書ではなかなか知ることのできない“人間ドラマ”を、子どもから大人まで分かりやすく学べる点も、このミュージアムの大きな特徴のひとつです。
ビジネスパーソンや起業志望者はもちろん、歴史や産業社会に関心をもつ人、修学旅行の学習先、親子での休日のお出かけにもおすすめ。大阪のルーツを深く知り、未来を担うためのヒントを得られる学びと発見の場と言えるでしょう。