「あべのハルカス」は、大阪市阿倍野区にそびえ立つ、“日本一高いビル”としてその名を全国に知らしめています。2014年に開業したこのランドマークは、高さ300メートルを誇り、大阪のどこからでもその堂々たる姿を望むことができます。まるで雲をも貫くかのように聳え立つ様子は、近代都市・大阪の発展を象徴しているといえるでしょう。
この超高層ビルは、ショッピングモール、オフィス、美術館、ホテル、そして展望台が一体となった複合施設です。地下2階から地上14階にかけては「近鉄百貨店本店」を中心とした商業フロアが広がり、関西圏のグルメやファッション、雑貨が軒を連ねます。企業のオフィスや、上層階には高級ホテル「大阪マリオット都ホテル」も入居。一日いても遊び足りないほどの充実ぶりで、買い物や食事、宿泊まですべてがここで完結してしまう万能さが魅力のひとつです。
中でも圧巻なのが、58階から60階に位置する展望台「ハルカス300」。地上約300メートルの天空から大阪の街並みを360度見渡せる開放感は、言葉に尽くせないほどです。ガラス張りのフロアからは、眼下に広がる新旧入り交じる大阪の市街地、天王寺動物園や大阪城、遠く淡路島や明石海峡大橋、六甲山系、天気が良ければ遥か紀伊半島までその姿を確認できます。朝焼けに染まる街、昼の賑わい、夕焼けのグラデーション、そして夜になるとビル群や通天閣、道頓堀といった名所が宝石のように輝き出し、大阪の息吹を五感で感じることができるのです。
また、地上から空へと続くエレベーターのスピードも迫力満点。扉が開くたびに眼前に広がる絶景は、まるで空中を散歩するような不思議な感覚をもたらしてくれます。展望台のカフェでは、絶景を背景に一息つくこともでき、特別な時間をゆったりと堪能できます。
あべのハルカスは、その名前に込められた通り、訪れる人の心を晴れやかにし、新たな思い出を紡ぐ場所。現代都市・大阪の新たな空の玄関口として、日々多くの人々を魅了し続けています。その眺望と体験は、大阪観光のハイライトと言えるでしょう。
