今日もまた、気付けばドン・キホーテの入り口にいる自分がいる。何か買い物があったんだっけ?いや違う、身体が勝手にここへ向かってくるのだ。「まぁ、また来ちゃったか……」とため息交じりに呟きながら、店内奥のフードコートを目指す。
ここ数ヶ月、僕の日課は週に二度、近所のドン・キホーテ内にある「スガキヤ」でランチを取ることだ。フードコートまでの道はもうすっかり慣れたおなじみのルートで、特売のお菓子棚や驚安食品コーナーを抜けると、そこにある赤いロゴが今日も迎えてくれる。
三重県に引っ越してきて驚いたのが、この「スガキヤ」の存在。独特の優しい味のラーメン、安くて懐かしいソフトクリーム。子どもの頃通った駄菓子屋を思い出すようなシンプルで飾らない雰囲気が、なぜか僕の心を深く掴んでいる。
そして最近知ったのだが、「スガキヤまるごとミニセット」という小さめサイズのセットがとても良い。ラーメンに、五目ご飯、サラダ、そしてほんのり甘いソフトクリームまで。すべてミニサイズというのがまた絶妙で、「食べ過ぎかな?」という罪悪感も薄らぐ。
スガキヤまるごとミニセット ¥610
ちょうど今日も、そのミニセットを注文した。コシのやわらかい優しい食感の麺に、とんこつだしが絡む。それは、高級感とは程遠い「日常」を愛しむような味。豪華さなんてないけれど、一口食べればホッと心が温まる。おまけではなく主役級にうまい五目ご飯をかき込んでいると、ふと横を見ると、近所のおばちゃんや学生も同じように黙々とスガキヤを食べている。
ひと通り味わったあと、「締めのアイス」に手を伸ばす。このミニソフトクリーム、子どもの頃に戻れるような懐かしい味だ。冷たくて、甘くて、シンプルに美味しい。これで600円そこそこなんだから、週に2回くらいは来ちゃっても仕方ない。きっと、みんな僕と同じ、理由なんてないけどいつの間にか来てしまう、魅惑の沼にハマっているのだろう。
食べ終えるころには、また次のランチもここに来ようと心に決めていた。もう僕は完全に、「スガキヤまるごとミニセット」の虜である。